くすんでしまったシールバーのアクセサリ。
光沢が消えた鏡面仕上げの金属パーツ。

シルバーアクセサリー

たぶん2010年頃の夏休み・・・
何気にオークションサイトを覗いていたら、
ビアンキのフレームがあった。
出品者は代行で自転車には詳しくないとのこと。

スペック情報はほとんど記載されてなく、写真が3枚。
チェレステのくすみ具合から、結構年代物のアルミフレームだ。
ダウンチューブがものすごく太い。
溶接はうねりがなくとても滑らかだ。

ちょっと気になり、老眼鏡を外して写真じっくり観察すると、
トップチューブの側面に小さく「Repart Corse」の文字を発見。

ビアンキに古くからある、レース用バイクの開発チームが「レパルトコルサ」だ。(国産車の NISMO/TRD/無限 のような存在)

そして1週間後に届いた段ボールを開けたところから、
私の「磨きたい病」が始まった。

アルミフレームの鏡面仕上げ

アルミフレームに限らず金属を鏡面仕上げにするには、まず下地処理を行い、電動グラインダーを使って研磨剤で磨き上げます。

下地処理

剥離作業01

  1. 塗装されていれば、剥離剤をペンキのように刷毛で垂れない程度に厚く塗る
  2. 数時間経過すると、イカが焼けるように塗装が剥離してくるので、そのままパリパリになるまで放置する。
  3. 真鍮ブラシや金属たわしで、剥離した塗装を大まかにこすり取る。
    その後、荒めのサンドペーパーを木片に巻き付けて、塗装を全部はがしとる。大きい錆があればこの時に削り取る。
  4. ウエスで乾拭きして削りカスを取り、パーツクリーナーなどで鏡面個所を脱脂する。

 

研磨作業

研磨剤とグラインダー

電動グラインダーにフェルトディスクをセットして、金属磨き用の研磨剤を使って磨きます。研磨剤は以下の3種類を使って順番に磨くと、うまく鏡面仕上げになります。

  1. 粗磨き→赤棒(酸化セリウム)
  2. 中仕上げ→白棒(酸化アルミナ)
  3. 金属の鏡面仕上げ→青棒(酸化クロム)

これらの研磨剤は、常温ではバターのように棒状で、回転するフェルトディスクに当てると、熱で溶けてフェルトに染み込み、研磨面に当てると徐々に磨かれます。

注意

  • 電動工具使用時には必ず作業用グローブと防護眼鏡を装着します。
  • フェルトディスクは磨きの工程ごとに、新しいものを使用する。
  • 使用中のフェルトが固くなったり、すり減ったら交換する。

小物はルーターで磨く

貴金属のアクセサリーは、小型の電動ルーターを使って磨きます。
先端に付けるビットも多種多様に用意されているので、磨きのみならず、腕次第で切断、穴あけ、溝切りなどもこなせます。

ルーター使用方法

シルバーのアクセサリでは、傷取りや汚れ取りに「シリコン」バフを使い、
仕上げの艶出しに純毛バフを使います。
銀製品を磨くクロスも手軽ですが、細かいくぼみ部分のくすみや汚れは磨くことができません。
何日もつけっぱなしにしがちな太編みのネックチェーンは、
夏場には汗とホコリで臭う場合もあります。

デートの前にはアクセサリーの匂いチェックもお忘れなく。

オヤジはツヤが消えても仕方ないけど、
せめてアクセサリーは磨き上げときましょう。